美容コラム

シミの原因と美容家がすすめる予防法やシミを薄くする方法は?

「あれ?こんなところに、シミあったかな」
ある日突然、鏡の中の自分の顔を見て驚いたことはありませんか?

シミって、なぜか突然現れますよね。

肌老化の中でも、シミを気にする方は多いのではないでしょうか。

現役エステティシャンとして、日々、お客様のシミのケアをしている経験や美容知識をもとに、「シミがなぜできるのか?」の原因、そして、できるだけシミを作らない予防法や、できてしまったシミを薄くする方法について紹介します。

 

 

シミとそばかすの
違いとは?

まず最初に、よく混同されがちな、シミとそばかすの違いについて。

実はシミとそばかすは、まったく別のものです。

 

そばかす 遺伝が原因。幼少のころから発症。小さな薄い茶色の点々が、左右対象、比較的広い範囲で現れる。顔だけじゃなく、腕や肩、背中にも出る。
シミ 紫外線の刺激が原因。20代をすぎると発症。色は薄い場合も濃い場合も。小さく点々と出たり、一か所に大きくと出たり、出かたは様々。

 

そばかすは遺伝的なものと言われています。もし、幼少期のころから小さな薄い茶色の点々が出ている人は、「そばかす」の可能性が高いです。

一方で、シミが出始めるのは20歳を超えたあたりから。年齢を重ねてから「そばかす」のようなものが出始めた方は、そばかすに似た「シミ」の場合がほとんど。

シミの場合は、シミ取りレーザーで薄くすることができますが、そばかすはメラニンの色素が薄いためレーザーに反応しづらく、シミ取りレーザーによる効果があまり期待できません。

 

シミができるメカニズム

一般的に「シミ」と考えられているものは、すべて「メラニン」から作られます。

 

  1. 肌細胞の中のメラノサイトが活性化
  2. 黒色メラニンを過剰に生成
  3. 肌の新陳代謝であるターンオーバーで、排出しきれなかった黒色メラニンが色素沈着
  4. シミとして肌に表出

 

シミの中でも、メラニンが由来ではないのが、肝斑です。両ほほに対照的に出るシミで、女性ホルモンの乱れにより現れます。

肝斑は、内服薬を飲んでいる間は消えたり、女性ホルモンが乱れる時期を過ぎると治まる人もいます。

 

 

シミができるおもな原因

メラニンによるシミができる主な原因は、次の2つ。

  • 紫外線
  • 活性酸素

それぞれ、詳しく説明しますね。

 

シミの原因|紫外線

メラニンによるシミの原因で圧倒的なのが、紫外線。

本来メラニンは、肌を守るために生成されますが、紫外線の刺激が強かったり、長時間紫外線にあたることで、肌のターンオーバーでは排出しきれないほどのメラニンが生成されてしまうと、シミになってしまいます。

紫外線にはA波とB波の2種類あり、どちらもシミの原因となりますが、肌への刺激が強いのはB波。真夏の肌が赤くなったり、黒くなる日焼けは、B波によるものです。

A波はB波よりも刺激は弱いですが、だからといって油断できません。

A波は、窓ガラスや雲も通過する性質があるため、日差しが強くない曇り空の日や、室内にいて影響を受けます。

 

シミの原因|活性酸素

活性酸素は、身体に入ってきた悪いものをやっつける物質。でも、日常で肌のストレスが多すぎると、活性酸素が必要以上に増えて、自分の肌や細胞を攻撃してしまいます。

活性酸素が出ると、肌に次のような影響が。

  • 肌のターンオーバーが遅くなる
  • 肌細胞が正常に分裂できなくなる
  • ターンオーバーで老廃物が排出されづらくなる
  • メラノサイトを攻撃し、メラニンが生成される

以上のことから、紫外線の刺激による影響と同じように、ターンオーバーで排出できないメラニンが増えて、シミになってしまうんです。

 

 

シミを予防するには?

メラニンにより作られるシミを予防する方法を紹介します。

シミ予防というとUVケアに一生懸命になりがちですが、UVケアと同じくらいインナーケアも大切です。

重要度でいったら、UVケアとインナーケアの比率は、5:5の割合と言ってもいいくらい、インナーケアもUVケアと同様に行ってください。

 

UVケア

紫外線は日差しが強い季節や屋外だけでなく、365日対策することが大事。

日傘や帽子、UVカット素材の衣類などで、できるだけ紫外線を浴びないようにしたり、UVクリームにより紫外線カットが肝心です。

UVケアでちょっと気をつけたいのは、UVクリーム。商品によっては肌への刺激が強く、活性酸素を発生させてしまう場合もあるからです。

 

おすすめのUVクリーム

 

  • 紫外線吸収剤よりも、紫外線反射剤のものを
  • SPF30以上(夏ならSPF50以上)、PAは+++(季節問わず)
  • 合成着色料、鉱物油、合成保存料など肌への負担が少ない物
  • ウォータープルーフじゃないもの

 

汗をかきやすい夏は、ウォータープルーフのUVクリームを選びがち。でも、水で落ちづらいUVクリームは、肌への負担が大きいんです。

海やプールなどのレジャーでウォータープルーフを使うのはOK。でも、毎日使い続けるのは、おすすめしません。

日常的なUVケアには、石鹸で落ちるタイプのUVクリームを選ぶと、肌にあまり負担をかけることなく、UVケアすることができます。

 

 

シミ予防のための集中インナーケア

シミを予防するには、普段から食事や睡眠等でシミができにくい体にしておくことが大切です。

でも、海水浴やプール、日差しの強い地域への旅行など、強い紫外線を浴びる予定があるなど、しっかりとシミの予防をしたいときには、集中インナーケアをおすすめしています。

集中インナーケアは、紫外線を浴びる1~2週間前から行うのがポイント。

身体のなかからできるシミ予防の集中ケアを、2つ紹介します。

  • 活性酸素の除去
  • ビタミンC、ビタミンEを摂取

集中ケアの場合は、日常の食事からの摂取では足りないため、栄養補助食品などを上手に活用してみてください。

 

活性酸素の除去

体内の活性酸素を除去することで、メラニンが色素沈着しにくくなったり、今あるシミも薄くなりやすいです。

 

活性酸素除去におすすめ

 

ビタミンC、ビタミンEを摂取

ビタミンC、もしくはビタミンEをしっかり摂取しておくと、メラニンが色素沈着を起こしにくくなります。

 

ビタミンCとビタミンEが豊富な栄養補助食品

 

 

 

できてしまったシミを
薄くする方法は?

残念ながら、できてしまったシミを完全に消すのは簡単ではありません。

でも、シミを薄くする方法はあります。

  • ホワイトニングケア
  • 肌に良い食事

 

ホワイトニングケア

ホワイトニング成分の入った化粧品を使用することで、シミを薄くすることができます。

ただし、ホワイトニング成分は肌への作用が強く、刺激が強いものもあります。

わたしがおすすめするホワイトニング成分は次の4つです。

 

ビタミンC誘導体 シミを薄くする、メラニン還元。できてからのシミに有効だが、シミができる前にも使うとシミになりにくくなり、万能

※ビタミンCはアスコルビン酸と表記される場合もあります

トラネキサム酸 炎症をおさえる、シミを作りにくくする。
日焼け後の肌の修復にもGOOD。
プラセンタ ターンオーバーを早める、肌全体の若返りに効果
グリチルリチン酸2K 炎症を抑える、シミを作りにくくする

 

「ビタミンCがシミにいいから」と、レモンの汁を肌に直接塗るのはNG。

生のレモン汁は酸化しやすく肌に悪影響。また、レモンに含まれる成分により、逆にシミを作る原因になることもあります。

 

肌に良い食事

からだの中からシミを薄くするポイントは、「抗酸化」と「活性酸素の除去」。

ビタミンが豊富なフルーツや野菜は、活性酸素の働きを抑えてくれます。特にビタミンCは、シミの原因となるメラニンの生成を抑えたり、色素が濃くなったメラニンを元に戻す作用があります。

日焼けをしたあとは、普段よりも積極的にフルーツや野菜をとってください。

 

<ビタミンCが多い食品>

  • ピーマン(赤・黄・青)
  • ブロッコリー
  • レモン
  • ゴーヤー
  • ほうれん草
  • 小松菜
  • じゃがいも など

 

普段の食事でフルーツや野菜を摂るのが難しい場合は、栄養補助食品などに頼るのもおすすめです。

 

 

シミがない美しい肌に
なるために大事なこと

シミの原因は「紫外線」と「活性酸素」。

日頃からUVケアを忘れないことと、活性酸素を増やさない生活を送ることが大切です。

睡眠不足や食事の偏りなど、不摂生をすることでも活性酸素は増えてしまいます。
美しい肌をキープしたいなら、シミ対策は生活の一部。

UVケア、インナーケアとあわせて、「質の良い睡眠」「からだに負担がかからない食事」を、普段から心がけてみてください。シミが出にくいからだを作ることができます。

 

 

あわせて読みたい

 

-美容コラム